媚薬と呼ばれるハーブ2~赤ガウクルア



赤ガウクルアについて

赤ガウクルア別名:Butea superba、ブテアスペルバ、ソフォン、

タイ、インド、ベトナムに自生するマメ科コチョウア科に属する熱帯植物です。

この熱帯植物の根が、伝統的なタイ医学で「滋養強壮・強精剤」として使用されています。

根を切ると赤い樹液が出ることから赤ガウクルアと呼ばれています。

成分に、フラボノイド、フラボノイド配糖体、βシトステロール、植物ステロールが含まれ、その効果としては、

男性の強壮剤、性的能力増強です。

これほどこの用途に限定されたハーブもめずらしいです。

効果の理由は副腎ステロイドホルモン

赤ガウクルアを摂取すると、性ホルモンの一つであるDHEA-S(デヒドロエピアンドロステロンサルフェート)の血中濃度が増加することがわかってます。

DHEA-Sの濃度を上げるには、腎臓の上にある副腎という小さな臓器や、性腺(精巣や卵巣)から
性ホルモンの原料となるDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)が分泌される必要があるのですが、赤ガウクルアはDHEAの分泌を促進する作用があると考えられています。

DHEAのことを検索すると必ず語られていることは、

  • DHEAは男性ホルモン・テストステロンや女性ホルモン・エストロゲンをつくる材料である
  • 男女ともに6~7歳ごろから血液中に分泌し始める
  • 思春期に急激に増加し、20歳~25歳頃にピークに達する
  • 年齢とともに減少していき、35歳を過ぎると、急激にDHEAの量が減少する
  • 40代で約半分になる
  • 70代でピーク時の20%になる
  • 80代以降はほとんど分泌されないか、されても5%程度まで低下する

なんとなく、性的能力に比例している気もします。

DHEAはテストステロン(男性ホルモン)やエストラジオール(女性ホルモン)と同様に性ステロイドホルモンで、性的機能を調節する作用もあれば、体力増強作用もあります。

ドーピングですね。

国際オリンピック委員会(IOC)では、DHEAをドーピング薬物の対象にしているので、DHEAのそのものを摂取したらドーピングです。

かつて、オリンピックの短距離で金メダリストを取りまくった、ウサイン・ボルト選手の故郷ジャマイカでは、ヤムイモを主食としており、そのヤムイモに含まれる「ジオスゲニン」という成分も、DHEAなどの性ホルモンを増加させる働きがあり、それが「強さの秘密」と言われましたが、ヤムイモからジオスゲニンを摂取するのは問題がないということでした。

サプリ化されたものがどうかは不明です。

※ホルモン分泌の状態を変化させるという点では他にも注意点があり、

男性はテストステロンの作用で、前立腺肥大や前立腺癌などの疾患が進行する可能性がある
女性はエストロゲンの作用で、乳がんなどの癌が進行する可能性がある
その他、体毛の増加やにきびの出現、甲状腺異常や内分泌異常の方も要注意かと考えられます。

ネットで研究レポートを探してみると、

2006年、「高齢ラットで陰茎の勃起を増強するのに有効である」というレポート
Butea superba Roxb. enhances penile erection in rats

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16619349/

2010年には「赤ガウクルアとシルデナフィル(バイアグラ)を比較してみた」でその効果について肯定的な研究レポート

The use of Butea superba (Roxb.) compared to sildenafil for treating erectile dysfunction
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19624593/

なかなかなもんですね。

DHEAは「若返りホルモン」と言われている

40代以降の人が、赤ガウクルアを摂取してDHEAの分泌量を増やすと、本来加齢で減ってくるはずのホルモンが減らないことで、老化速度を減速させることができます。

加齢によるホルモンの減少で現れる諸症状に有効とも考えられ、

  • 糖尿病の予防
  • 代謝を高めて体脂肪を減らす
  • アルツハイマー病を予防する
  • 動脈硬化を予防
  • 不妊症の改善
  • パーキンソン病の予防
  • 更年期障害の予防
  • 骨粗鬆症の予防
  • 抗疲労
  • 抗炎症作用

等々に作用し、老化制御の観点から「若返りホルモン」とも「長寿ホルモン」とも言われています。

ストレス耐性の向上

DHEAの減少はストレスへの耐性と老化にも関わってきます。

DHEAの分泌量が安定することは、精神の安定に繋がり、抑うつ効果もあります。

人間はストレスを受けると、副腎からコルチゾールを分泌し、心拍数、血圧、血糖値を上げてストレスに対抗します。

その時にコルチゾールが多く分泌され過ぎると、免疫力が低下したり、筋肉の合成や骨の形成を抑制してしまいます。

さらには体を老化させる活性酸素も発生します。

同じく副腎で分泌されるDHEAは、

抗酸化作用があるので酸化を防ぎ、免疫力を向上させ、筋肉の維持に貢献します。

実際に赤ガウクルアを飲んでみた

赤ガウクルア、ブテアスペルバ、ソフォン、は各種精力剤に配合されていますが、

単体ではそれほど高くなく、というよりハーブにしてはかなり安い部類にはいります。

実際に飲んでみた感想としては、ウアナルポマチョを飲んでみた時のような火照る感じはなく、むしろ何も感じません。普通のままです。

しかしながら、確実に効果はありました。具体的には持続力であったりとか、いわゆるED治療的な効果は間違いなくあると思います。飲んでから1時間~4時間くらいですかね、効果的なのは。

ウアナルポマチョは媚薬的な効果が感じられ、赤ガウクルアは実用効果が高かったです。