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アストラガルスの概要
Astragalus / 黄花黄耆(キバナオウギ) / レンゲ / オウギ / ゲンゲ / れんげ草
アジア原産のマメ科ゲンゲ属の多年生の高山植物です |
根の部分が黄耆(オウギ)という生薬で、中国医学で2000年以上使われています
アストラガルスの働き
中国の伝統的な医学でアストラガルス(黄耆)は寝汗や下痢、免疫強化のために使用されます。
配合される生薬として漢方薬に数多く使われています
- 黄耆建中湯~虚弱体質、倦怠感、寝汗、病後の衰弱や食欲不振、湿疹・皮膚炎
- 十全大補湯~体力と気力を補い、元気を回復、血行を促して冷え症や貧血症状を改善
- 防已黄耆湯~水分代謝に働きかけ、むくみを取り、倦怠感を改善させる
- 補中益気湯~体の疲れ、食欲不振、胃弱、夏やせ等、体力が弱っているときに
よく見る漢方薬を例にあげるとこんな感じです
西洋医学では、アストラガルスが体内にインターフェロンを生成することを発見しています。
インターフェロンとは、体の中にウイルスなどの病原体が侵入してきた時や腫瘍細胞などに反応し、ウイルスが感染した細胞や腫瘍細胞が分泌する特殊な蛋白質のことで、ウイルス増殖の阻止や細胞増殖の抑制、免疫系および炎症の調節などの働きをするサイトカインの一種です。
インフルエンザ感染の時に頭痛や発熱、全身がだるくなったりする症状の一部はインターフェロンを含むサイトカインがたくさん作られることで引き起こされるものです。
簡単にまとめますと、インターフェロンは悪いウイルスを撃退したり、悪い細胞を増やすのを抑えたりする役割があるということですね。
アストラガルスは、白血球の産生を高め、ウイルス感染した細胞を壊すキラーT細胞を活性化させる多糖類や、有害なフリーラジカルから細胞を保護するフラボノイドの含有量が高く、トリテルペノイドサポニンの一種であるアストラガロシドを含むことで抗炎症作用、抗酸化、腎保護効果、強壮効果があるとされています。
アストラガルスの効果
- 慢性疲労症候群の症状を軽減する
- 線維筋痛症の症状を軽減する
- 心臓機能の強化、心臓病の予防
- 胸部の息切れや苦痛を和らげる
- 上気道感染症、気管支喘息
- 免疫システム機能の向上
- 抗ウイルスおよび抗菌作用
- 風邪の予防
- 寝汗の治療
- 腎機能改善作用、腎疾患、糖尿病の改善
- 抗炎症作用
- 高コレステロールの改善
- 血圧を下げる
- 食欲不振の改善
- ストレスの軽減と運動性能の改善
その他、一部抗ウイルス薬の有効性を高める効果があるとも言われています
- アシクロビル~単純ヘルペスウイルスや水痘・帯状疱疹ウイルスの治療薬
- アマンタジン~パーキンソン病の症状改善やA型インフルエンザの治療薬
アストラガルスの注意点
当然のことながら、以下の注意点もあります
- クローン病、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、1型糖尿病または全身性エリテマトーシスなどの自己免疫疾患を持つ人は服用注意
- コルチコステロイド薬や免疫系を抑制する薬物の有効性を妨げる可能性がある
個人的な服用感想
常用はしていませんが、疲労がたまって風邪をひきそうな時に飲んでいます。
特に副作用はないですが、少しだけ喉が渇くような感覚があります。
エゾウコギやロディオラ・ロゼアを飲んだ時のような元気がでるような感じはありません